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開催 : 2024.05.23

オンライン

GLOCOM六本木会議オンライン #79 生成AI+αでナレッジマネジメントが遂に実現へ!

 

GLOCOM六本木会議は、刻々と変化するさまざまな論点を取り上げる機動力を高めることを目的として『GLOCOM六本木会議オンライン』を開催しています。

第79回は、野村直之氏をお迎えし、生成AIによるナレッジマネジメントについてご講演いただきます。

議論の内容は、オンライン(Zoomウェビナー)を通じて、ライブ配信にて参加登録をされた皆さまにお届けしながら、チャット機能を通じたご意見・ご質問を承ってまいります。

皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

 

日時

    2024年5月23日(木)18:00~19:30

配信形式

Zoomウェビナー

登壇者(敬称略)

  • 野村直之(メタデータ株式会社代表取締役社長/東京大学大学院医学系研究科次世代病理学講座研究員)
  • 前川徹(東京通信大学 情報マネジメント学部 教授/GLOCOM主幹研究員)

講演概要

20数年前のナレッジマネジメント・ブームの際には、マニュアル類から必要な箇所を類似検索(←この言葉、私が作りました)技術でランキングし、そのまま取り出す技術が一世を風靡しました。しかし、日々更新されるエンタープライズITのデータ管理との連携、追随が難しかったり、元のマニュアルの品質が悪い、古い、そもそも肝心なことが書かれていない、説明が分かり難いなどの本質的な問題が積み残され、ブームは下火になりました。その後、AI学会10周年記念誌で共に寄稿したナレッジマネジメントの教祖トマス・ダベンポート博士もナレッジからデータにシフトし、データサイエンスが最もセクシーな職業として、米国中心に、自動化(裏返せばホワイトカラー職の削減)を志向するようになるなどを経て、突如生成AI活用が急務の時代が訪れました。

 この1年ばかりの間にも、生成AIは急激に進化し、過去の人間のベストプラクティスを参考に創造性さえも発揮したり、並みの人間を遥かに超える翻訳精度、分かり易い簡潔な文章を生成できるようになりました。最近、メタデータ社のChatBridというRAG (Retrieval Augmented Generation) 製品にClaude3を組み込んだ結果(https://metadata.co.jp/blog/2024/04/25/3632)などによれば、回答の精度や、精度数値には現れない文章のわかりやすさ、気の利いた補足説明の追加等、優れた特性が人間を超えるようになっており、かつて積み残されたナレッジマネジメントの課題が遂に解決しようとしています。

 それには、ローカル知識、専門知識を生成AIに回答させるRAG や、その小型パーソナル版のGPTsが必要ですが、その精度向上、汎用性の向上には様々な仕組みの工夫、類似検索の精度を上げるための言語学的な解析の高度化が必要です。いずれ生成AIに任せられる部分があるにしても、例えば「3.3mg」と「3月3日」が全く類似してないことを担保したり、社内に飛び交う専門用語、略語、世間と違う意味で言葉を使っているあたりを巧みに解決する必要があります。LLM本体は、規模を大きくすれば単調に精度向上していきますが、社内知識やローカル情報を取り込んだRAGの場合、ノイズを多く含むマニュアル類を大量に取り込むと精度は劣化していきます。ここを解決するのに何百、何千もの工夫が求められます。しかし、それらを効率よくクリアし、適切にRAGを導入していけば、結果として、知識提供者側の人間も、知識受領者側の人間も、旧来の、分かりにくいマニュアルとの格闘など、非生産的で不毛な作業から解放されることでしょう。遂に、長年ナレッジマネジメントが描いた夢、課題が解決へと向かうのです!

登壇者プロフィール

野村直之(メタデータ株式会社代表取締役社長/東京大学大学院医学系研究科次世代病理学講座研究員/法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科・元客員教授)
理学博士。1984年、東京大学工学部卒業後、九州大学で理学博士号取得。NEC C&C研究所、米マサチューセッツ工科大学(MIT)人工知能研究所客員研究員(M.Minskyと3か月2人部屋同室)、ジャストシステム、リコー勤務をへて、2005年、メタデータ設立。著書に『人工知能が変える仕事の未来』、同新版、『実践フェーズに突入 最強のAI 活用術』、『AIに勝つ!』、共著に『WordNet』 (MIT Press 1998) がある。

前川徹(東京通信大学 情報マネジメント学部 教授/GLOCOM主幹研究員
1978年通商産業省入省、機械情報産業局情報政策企画室長、JETRO NYセンター産業用電子機器部長、IPAセキュリティセンター所長、早稲田大学大学院国際情報通信研究科客員教授(専任扱い)、富士通総研経済研究所主任研究員、サイバー大学IT総合学部教授等を経て、2018年4月から東京通信大学情報マネジメント学部教授、この間、一般社団法人コンピュータソフトウェア協会専務理事、国際大学GLOCOM所長などを兼務。

プログラム

18:00 イントロダクション
18:05 登壇者による発表・ディスカッション
19:05 質疑応答

進行

小島安紀子(GLOCOM六本木会議 事務局/国際大学GLOCOM シニアコーディネータ)

対象者(※招待制)

◎GLOCOM六本木会議 定例会・分科会参加メンバー
◎総務省、経済産業省等の情報通信政策の担当者
◎総務省 地域情報化アドバイザー
◎GLOCOM専任・併任研究員、客員研究員、フェロー
◎GLOCOM ERP会員企業担当者
◎本テーマにご関心のある一般の方

 

参加申込み方法

本イベントの参加受付は終了しました。(2024.5.23 事務局)

<ご確認ください>
※本イベントは、Zoomウェビナー機能を使用して開催いたします。
※参加者の皆様からのご意見・ご質問はZoomのQ&A機能を使ってお受けする予定です。

 

お問い合わせ

国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
 〒106-0032 東京都港区六本木6-15-21 ハークス六本木ビル2階
 担当:小林・小島 Tel: 03-5411-6675
 Mail: app[at]glocom.ac.jp ← [at] を小文字の @ に置き換えて送信してください。