開催 : 2021.12.17
オンライン
GLOCOM六本木会議は、刻々と変化するさまざまな論点を取り上げる機動力を高めることを目的として『GLOCOM六本木会議オンライン』を開催しています。
この活動は、情報通信分野における革新的な技術や概念に適切に対処し、スピード感をもって新しい社会に移行していくために、毎回異なるテーマをピックアップし、専門家や実践者の皆様に議論をいただくものです。
議論の内容は、オンライン(Zoomウェビナー)を通じて、ライブ配信にて参加登録をされた皆さまにお届けしながら、チャット機能を通じたご意見・ご質問を承ってまいります。
第32回は、アルゴリズム/アーキテクチャ(A/A)論シリーズの第2回として、九州大学大学院法学研究院の成原慧准教授をお迎えし、A/Aと法の役割についてご講演いただきます。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
2021年12月17日(金)18:00~19:00
Zoomウェビナー
社会のデジタル化に伴いアルゴリズムやアーキテクチャが私たちの日常生活やビジネスに大きな影響を及ぼすようになっている。例えば、プライバシー・バイ・デザインやスマートコントラクトのように、アルゴリズムやアーキテクチャの設計により、自動的に個人の権利を保護したり取引を実行する手法が広がっていけば、法の役割は相対的に低下していくのかもしれない。他方で、アルゴリズムやアーキテクチャには、個人の自由を過度に抑制したり、人々の意思決定を不透明に操作したり、プライバシーを脅かすなど、さまざまな問題や限界も指摘されている。そこで、本講演では、デジタル社会におけるアルゴリズム/アーキテクチャと法の役割を探求するとともに、両者の関係について考えてみたい。
成原慧(九州大学大学院法学研究院准教授)
東京大学大学院学際情報学府博士課程単位修得退学後、東京大学大学院情報学環助教、総務省情報通信政策研究所主任研究官などを経て、2018年3月より九州大学大学院法学研究院准教授。専門は情報法。表現の自由、プライバシー・個人情報保護、AIに関する法的問題などについて研究している。単著に『表現の自由とアーキテクチャ』(勁草書房、2016年)。共著に、『アーキテクチャと法』(弘文堂、2017年)、『ナッジ!?』(勁草書房、2020年)などがある。
ウェブサービス、アプリ、IoTデバイス等で採用されるアルゴリズムないしはアーキテクチャ(以下A/Aと表現する)は、利用者のサービス利用を促すために、行動を制限し誘導することがある。通常、我々はA/Aの違いにより複数サービスから気に入ったものを選択するが、独占的なプラットフォームなどでは、人々はそのA/Aに従わざわるをえないといえる。その場合にはA/Aを実装する企業と、その商業的な目的を果たそうとするエンジニアたちが人々を操る力を持つことになる。しかし、ユーザー側からすればエンジニアの顔は見えず、彼らの設計思想を理解することも、彼らにユーザー側の意思をフィードバックすることも実際には行なわれていないだろう。エンジニア(を含むサービス提供企業)とユーザー(市民)のみならず行政、研究者もステークホルダーとしたときに、いかに社会全体でA/Aが改善されユーザーの意思が反映されるようにする社会的仕組みを開発できるかを検討する。
18:00 イントロダクション
18:05 講演
18:40 質疑応答・ディスカッション
小林奈穂(GLOCOM六本木会議 事務局長/国際大学GLOCOM 主任研究員/研究プロデューサー)
◎GLOCOM六本木会議 定例会・分科会参加メンバー
◎総務省、経済産業省等の情報通信政策の担当者
◎総務省 地域情報化アドバイザー
◎GLOCOM専任・併任研究員、客員研究員、フェロー
◎GLOCOM ERP会員企業担当者
◎国際大学GLOCOMの過去開催イベントに参加履歴のある方
※参加対象者の皆様には、事務局より招待メールをお送りいたします。
※メール受信をされていない方でご参加希望の方は、下記お問い合わせメールアドレス宛にご連絡をお願いいたします。
本イベントへの参加申込受付は終了いたしました。(2021.12.17事務局)
<ご確認ください>
※本イベントは、Zoomウェビナー機能を使用して開催いたします。
※事前にZoomアカウントの登録が必要となります。ユーザー登録は無料です。
※新規登録/ご参加の際のZoomアカウントのメールアドレスは、本イベントの参加申込時のメールアドレスと同一のものとしてください。
※参加者の皆様からのご意見・ご質問はSlido.comからお受けする予定です。
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
〒106-0032 東京都港区六本木6-15-21 ハークス六本木ビル2階
担当:小林・小島 Tel: 03-5411-6685
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